中高生向け文化プログラム「きもの科学部」を開催いたします
千總文化研究所では、2021年度より染織技術と染織文化を題材とした教育プログラムの開発に取り組んでいます。
着物に用いられる伝統的染織技術には、デザイン構想から完成まで数十もの工程があり、その多くが手仕事による分業で行われています。多様な技術とその背景にある日本の文化は、農学、化学、人文学をはじめとするさまざまな学問分野を内包するだけでなく、より美しいもの、品質の高いものをつくりだすために研ぎ澄まされた職人の創造力と探求心が凝縮されています。
一方、昨今の学校教育の現場では、STEAM教育をはじめ学際的な学びがクリエイティブな人材を育成するものとして注目されています。そうした社会的背景のもと、「きもの科学部」は染織技術やきもの文化を題材とし、創造力豊かな人材育成に資することを目指しています。
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2024年度は、2022年度に中学生向けに実施した「きもの科学部」をブラッシュアップし、中学生と高校生のための「きもの科学部」を、10月~来年2月にかけて全6回実施します。
「きもの科学部」では、さまざまな要素の中から「色」「模様」「技術」に注目します。きものと社会の関係、自然と人との関わりを教科と結びつけて、各分野の専門家、染織の職人やデザイナーと一緒にきものの世界を多角的に、科学的に探究します。座学だけでなくワークショップを交えた分野横断型の学びを提供します。
主催:一般社団法人千總文化研究所 後援:京都府教育委員会、京都市教育委員会
【プログラム】
第1回 色の素って、なに?
日時:10月5日(土)午前10時~12時
講師:小林淳哉(一関工業高等専門学校校長・工学博士)
第2回 職人技ってどんな技?
日時:10月26日(土)午前10時~12時
講師:蒲池正太(手描き京友禅職人)
第3回 五感を使って植物を観察しよう
日時:11月30日(日)午前9時~11時20分
講師:木島温夫(滋賀大学名誉教授・農学博士)
蒲池正太(手描き京友禅職人)、今井淳裕(株式会社千總開発部・デザイナー)
第4回 着物に描かれているものは? 植物編
日時:12月15日(日)午前10時~12時
講師:木島温夫(滋賀大学名誉教授・農学博士)
第5回 着物に描かれているものは? 文学編
日時:1月19日(日)午前10時~12時
講師:横山恵理(大阪工業大学准教授・文学博士)
第6回 デザイナーってなにをつくる人?
日時:2月2日(日)午前10時~12時
講師:今井淳裕(株式会社千總開発部・デザイナー)
↑これまでの実施内容をご紹介しています。