お知らせ一覧

京都芸術大学・共同研究事業ー後期の調査実習がはじまりました

 今年度から、千總文化研究所は京都芸術大学歴史遺産学科と覚書を結び、型友禅に関する近現代史料である、絵刷(えずり)の共同調査を開始しました。本調査は、千總が所蔵する絵刷の画像撮影と調書作成を行い、最終的にはデジタルアーカイブ化を目指すものです。弊所指導のもとに、同大学歴史遺産学科の増渕麻里耶准教授率いる文化財科学ゼミ所属の学生が、実際の資料に触れながら、正課授業の一環として調査を行っています。(共同研究事業の詳細は過去の活動報告でご確認いただけます)さて、11月4日より後期調査実習が始まりました。後期からは、前期の3回生9名に加えて、2回生9名が調査に加わっています。後期では、学生を2つのグル…

資料紹介:三国幽眠書簡 *会員限定*

明治5(1872)年に、西村總左衛門家の12代当主となるべく迎えられたのが、三国直篤(みくになおあつ、1855~1935)でした。直篤は、越前出身の儒学者・三国幽眠(みくにゆうみん、1810~1896)の三男です。幽眠は、天保3(1832)年に上洛し、天保8年以降は鷹司家の儒官を務めるなど、活動の拠点は京都にありました。 これまで、西村家に入った後の直篤(12代西村)は、家族行事において幽眠と交流を持っていたことが、千總に現存する詩画軸などで確認することができていました。ところが、このほど調査を進めている幽眠の書簡によると、家族行事だけではなく12代西村の呉服商売においても、関わりが…

意匠倶楽部との関わり

明治期の京都において、工芸品製作は「図案」と「意匠」のもとに成立するとの考えがあったとも言われていました。千總は図案だけでなく、意匠の発展にもかかわった記録があり、またその交流の一端が刺繍絵画において確認できます。  Fig.1 図案:波図  Fig.2 友禅裂:波図  現在、千總ギャラリーでは、明治大正期に制作された友禅裂が、時系列に沿って展示されています。 こうした友禅裂や製品の制作にあたって行われていたのが、図案の作成(Fig.1、Fig.2)でした。図案とは、染織品や陶磁器などの工芸品のデザインや模様などを予め図に表現したものを指します。千總には肉筆の図案集が複数冊…

【NEW】新しい教育プログラムの開発を始めました。

染織技術から学問とクリエイティビティ、社会とのつながりを学ぶー高校生のための新しいプログラム開発ー 千總文化研究所は、株式会社千總が所蔵する美術工芸品や同社が制作する製品の染織技術などの有形・無形の文化財を教材として、北海道の函館工業高等専門学校と共にSTEAM教育プログラムの開発を進めています。   人の手仕事による、着物を中心とした伝統的な染織技術は、農学、化学、人文学、史学をはじめとする様々な分野の学問を内包するだけでなく、繊細で創造性に富んだものです。一方で、人の情報処理能力を遥かに超える人工知能でも、到達への道筋が見えていないものが創造性や感性が必要な分野だと言わ…

【掲載】中外日報(10月1日)に寄稿文が掲載されました

宗教と文化を専門とする中外日報(10月1日発行)に、弊所所長加藤結理子の寄稿文を掲載いただきました。2019年から調査研究を進めてきた真宗大谷派の法衣装束についてご紹介しております。今後も、宗教学、社会学などの視点も交えて学際的な研究を目指して参ります。 《関連ページ》法衣装束の共同研究特別鑑賞会・講演会「千總と東本願寺-御装束師の姿-」 千總コレクションと共に、日本文化の未来を考える 第4回千總文化についてー御装束師の時代https://icac.or.jp/culture/onsyozokushi/ 

【ご案内】オンラインシンポジウム「京都の近代化遺産-近代化を支えた人びと」

「美術の教育/教育の美術」展(於:京都工芸繊維大学美術工芸資料館 10月1日~(予定))の関連企画 シンポジウム「京都の近代化遺産-近代化を支えた人びと」に、当研究所 研究員の小田桃子がパネリストの一人として登壇いたします。  京都の「近代化」に焦点を当てたシンポジウムです。明治の幕開けとともに京都は、学校制度の導入、博覧会の開催など他の都市に先駆けて新しい取り組みを進めました。「近代化を支えた人びと」の活動とその意義を、各分野の専門家によるパネル発表とディスカッションにより紐解きます。  京都工芸繊維大学美術工芸資料館の公式ウェブサイトよりお申込みいただけます。&nbsp…

活動紹介:型友禅関連資料の調査に関する産学連携事業

近年、明治時代から昭和時代にかけて制作された型友禅染の関連資料「絵刷」147冊(約14700枚)が株式会社千總に寄贈されました。絵刷とは、型紙を用いてデザイン(文様)を紙に摺り出したもので、型友禅をつくる工程において、職人による型紙の彫り具合(彫口)の確認や、型紙管理者による文様の見本として用いられるものです。 千總文化研究所は、そうした絵刷資料の保存と記録作成、さらにアーカイブ化を最終目標に掲げ、令和3(2021)年度より京都芸術大学と覚書を結び、共同調査を開始しました。 絵刷は、文様が摺り出された紙(本紙)約100枚が冊子体に綴じられています。各冊子により大きさは異なり…

【掲載】京都新聞(8月25日)に千總文化研究所の活動が紹介されました

千總文化研究所が2019年より進めている、法衣装束の調査研究について取り上げていただきました。法衣商であった江戸時代から明治時代に千總が手がけた染織品が、兵庫県姫路市の真宗大谷派寺院・姫路船場別院本徳寺などで所蔵されています。千總には法衣の見本裂や図案などは残されていますが、実際にどのような装束を寺院に納めていたのかはほとんど明らかではなく、社外で確認されたのは本件が初めてのことでした。千總文化研究所では、今年7月に本調査の報告会を兼ねた研究会を開催しました。染織の専門家、寺院のご関係の方々が約50名ご参加くださいました。本研究会の内容については、千總文化研究所ウェブサイトのアーカイブにてご紹…

*会員限定コラム* 天鵞絨友禅〈茶運び婦人〉

明治時代以降、千總は三越との商売を盛んに行ってきました。千總ギャラリーでは8月末から型友禅を中心に両者の関係を示す作品の展示を予定しています。それに合わせて、今回は関連する作品を紹介します。 天鵞絨友禅〈茶運び婦人〉天鵞絨友禅 1額 縦96.6cm×横63.3cm×厚み2.0cm(額縁含む)明治41(1908)年頃 千總蔵  内容については、「会員ページ」でご紹介しています。