千總と近代画家5:岸九岳、岸派の画家 *会員限定*

明治期の千總は、刺繍絵画や友禅製品において数々の受賞を重ねましたが、その華々しい功績には多くの画家の協力が不可欠でした。

画家との繋がりは、現在株式会社千總(以下、千總)に所蔵される絵画や友禅裂などの美術工芸品だけでなく、文書でも確認することができます。本コラムでは、シリーズで明治・大正時代の決算報告書類に登場する画家を紹介し、試みに当時の千總または京都の美術工芸業界のネットワークを改めて整理することを目指します(決算報告書類についての説明はこちらをご覧ください。)。

 

 

 

第5回は、岸連山の息子で、岸派の日本画家の岸九岳(きしきゅうがく)です。九岳と千總とのビジネス上の関係は定かではありませんが、当コレクションには九岳の筆による正倉院宝物を写した2件の画帖が現存しています。本コラムでは、九岳の活動と画帖についてご紹介します。さらに、決算書には岸派の画家であり、岸竹堂の血縁者である、岸錦水、岸米山の名前も記されていますので、可能な範囲で、彼らの活動を振り返ってみたいと思います。

 

 

本文は、「会員ページ」でご紹介しています。