図書紹介17:裂張交帖(2) *会員限定*

本コラムシリーズでは、株式会社千總ホールディングスに所蔵される古書類をピックアップしています。

前回の「裂貼交帖」に引き続き、今回も染織品のなかでも、特に更紗裂に関する冊子をご紹介します。

 

更紗見本帳

更紗とは、インドを起源とする多色染めの木綿や、その影響を受けてアジアやヨーロッパで広く制作された染め物を指し、産地によってインド更紗、ジャワ更紗、和更紗などと呼び分けられます。各地の好みや風土に合わせ、草花、鳥獣、人物、幾何学文様など、実に多岐にわたるモチーフが文様として染められました。

Fig.1,2 「更紗見本帳」1冊

前回ご紹介した金襴緞子裂の張交帖のように、折帖に更紗の小さな裂が貼り込まれた更紗裂張交帳。千總では見本帳の名で所蔵され、染織品制作のうえで何らかの参考品として使用されたことが窺えます。

 

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