展覧会「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」 への作品貸出に係る調査協力をしました

当研究所は、株式会社千總ホールディングス(以下、千總)の所蔵品の保存管理業務の一環として、千總ギャラリーの展覧会実施や他館への貸出時における、所蔵品調査および企画に対する協力を行っています。

2026年度は昨年度に続き、千總創業470年記念事業のひとつである「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」の巡回展が新潟県立近代美術館で開催されており(会期は2026年9月12日から11月15日まで)、当研究所では去る8月に、その貸出に伴う調査協力を行いました。
 

 

調査風景(1)

 

所蔵品(作品)は温湿度を調整し、防虫対策を徹底した収蔵庫に保管してあります。
そして、作品ごとに調書を作成し、サイズや使用されている材料や技法、破れや摩耗などの損傷個所、その修理履歴などを記録しています。

作品の状態は、随時確認してはいますが、収蔵庫からの出し入れ自体が負担となる側面もあるため、頻繁に繰り返すことはできません。
そのため貸出作業は、どのみち出庫させざるを得ないという点で、状態チェックのよい機会でもあるのです。

 

友禅染裂の一部は保存と鑑賞を両立させるために軸装してあります

 

調査風景(2)

 

今回は屏風や掛軸、版本など計175点を3日間かけて出庫。
梱包に先立って、貸出側と借入側の担当者各1名が1組となって作品の状態を確認します。
そして損傷している箇所や、取り扱いに注意を要する点などを事細かに共有しました。

 

神坂雪佳の『百々世草』を確認中

 

この後、新潟での5日間の展示作業を経て、展覧会は無事に開幕。
展示作業や閉幕後の撤収作業にも細心の注意を払い、返却時には再び調書を手に状態をチェックして、収蔵庫へと仕舞うのです。

 

いずれも神経を集中させる重い作業ではありますが、所蔵品を後世へ伝えるため、当研究所の大切な活動の一つとして真摯に取り組んでまいります。


展覧会公式サイト(外部サイト) https://www.yomiuri-osaka.com/lp/kimono/
新潟県立近代美術館ホームページ(外部サイト) https://kinbi.pref.niigata.lg.jp/