五感から知る言葉にならない日本の美 第2回

2回 「ウイスキーの香りと味わいの世界-日本のものづくり-」

 福與 伸二 氏(サントリー株式会社 チーフブレンダー)  

 

 

  ウイスキーは、スコットランド、アイルランド、アメリカ、カナダなどで発達し、その土地土地の気候・風土を反映した芳醇で複雑な香りと味わいを持つ酒として親しまれてきました。日本でウイスキーづくりが始まったのはおよそ100年前。現在のサントリーの前身である寿屋の社長・鳥井信治郎が、1923年に日本で初めての本格モルトウイスキー蒸溜所である「山崎蒸溜所」の建設に着手、1929年に最初の国産ウイスキー「サントリー白札」を誕生させました。

 製麦、糖化、発酵、蒸溜の工程を経て樽に貯蔵され、数年から数十年の歳月をかけて熟成されて、ウイスキーの原酒ができます。原料と製法、樽材の種類や寸法、熟成期間、気温や湿度など様々な要件の違いにより、香味の異なる個性豊かな原酒が生まれます。

 サントリーでは、ブレンダーが原酒をひとつひとつ吟味し組み合わせることで、多様なウイスキーがつくり分けられています。香味成分の詳細な化学分析が可能となった現代においても機械化・マニュアル化されない、人の五感でしか成し得ない日本のものづくりがあります。100年の叡智を積み重ねて今、世界的に高く評価されるその香りと味わいは、どのような感覚・感性によって創造されるのでしょうか。 

 ワークショップでは、皆様にウイスキーのテイスティング(利き酒)とブレンディングを体験いただきます。登壇者・福與 伸二 氏と語らいながら、味覚と嗅覚を研ぎ澄ませて香りと味わいの世界を探訪します。

 

 

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2回 「ウイスキーの香りと味わいの世界-日本のものづくり-」

 福與 伸二 氏(サントリー株式会社 チーフブレンダー)  

会場:サントリー山崎蒸溜所(大阪府三島郡島本町山崎5丁目2−1)

日時: 2025年2月22日(土)13:30~15:40 (受付: 13:00)

定員:先着30名  参加費:30,000円

お申し込み期日:2025年2月16日(日)まで *定員になり次第締め切ります

お申し込み方法:千總文化研究所公式ウェブサイト 内「研究会・イベント」ページよりお申し込みください。

 

-タイムテーブル-

13:00~    受付

13:30~13:50    主催者ご挨拶と山崎蒸溜所のご紹介

13:50~14:30    山崎蒸溜所工程見学

14:30~15:00       講演およびウイスキーのテイスティング

15:00~15:40      ワークショップ:ブレンディング

*ウイスキーに関する知識のない方にもお楽しみいただける内容をご用意しております。お気軽にご参加ください。

 

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▪️本プログラムの収益は、千總文化研究所が企画・開発を進める次世代創造性育成のプログラムの運営に充てられます。

▪️シリーズ「五感から知る言葉にならない日本の美」についてはこちら

▪️福與 伸二 氏によるお香の文化史解説と次世代へのメッセージ動画はこちら

 

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【登壇者プロフィール】

 福與 伸二 (サントリー株式会社チーフブレンダー)

1961年、愛知県生まれ。名古屋大学農学部農芸化学科卒業。1984年サントリー株式会社(当時)に入社。白州ディスティラリー(現在の白州蒸溜所)、ブレンダー室を経て、1996年に渡英。ヘリオットワット大学(エジンバラ)駐在や、モリソンボウモア ディスティラーズ(グラスゴー)への出向勤務の後、2002年帰国。2003年に主席ブレンダー、2006年にブレンダー室長を経て、2009年に5代目チーフブレンダーに就任。山崎の各種限定シリーズをはじめ、数多くのサントリーウイスキーを手掛けている。

 

 

 

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【千總文化研究所が開発を進める次世代の創造性育成プログラムとは】

千總文化研究所は、2021年より次世代の創造性育成のための教育プログラムの開発を、教育工学の専門家や京都市教育委員会の協力のもとに進めて参りました。

2022年には、染織技術、色や模様などきものに関わる事柄を学校で学ぶ科目と結びつけ、学問分野を横断した学際的な学びを提供するプログラム「きもの科学部」設計・実施しました。

次世代を担う子どもたちには、学問と社会と文化のつながりや自然界と人間界の関係性から、未来を考える力を身につけてほしいと考えています。

中学生・高校生のための課外プログラムとして「きもの科学部」を継続的に開催するほか、国内外の教育機関・専門家と連携した異文化交流や教育教材開発への展開を進めます。

これらのプロジェクトは、今回の「五感から知る言葉にならない日本の美」の収益により運営されます。きもの以外の分野への応用も視野に、文化芸術を題材とする創造性育成プログラムの方法論の確立を目指して参ります。

 

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中高生のための課外プログラム「きもの科学部」2024年の詳細はこちら。 

 

【お問い合わせ】

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