【オンライン記録動画】報告会「近代型友禅の表と裏-絵刷調査を通して」

2022年3月28日に開催された、産学連携事業に関する調査報告会「近代型友禅の表と裏-絵刷調査を通して」のオンライン記録動画を会員限定に公開しました。

(開催概要についてはこちらをご参照ください)

 

 

株式会社千總は、2021年度より京都芸術大学との覚書のもと、絵刷の調査を開始しました。

本年度は、同学歴史遺産学科の正課授業の一環として千總文化研究所の指導のもと、学生による絵刷の基礎調査が実施されました(詳しくはこちら)。本事業では、学術利用を想定した絵刷資料のアーカイブ化を最終目標とし、絵刷の撮影と模様や墨書の分析調査を継続的に実施する予定です。

3月28日に2022年に開催された絵刷調査の報告会は、本事業における初年度の中間報告会となります。また、テーマに「絵刷」という一般的に馴染みのないものを掲げていることを受けて、本会では調査報告と共に、絵刷の成立背景に関する基調講演を実施しました。

当日は参加いただいた皆様と様々な情報を交換し、また展示した資料をもとに実践的なご助言を賜るなど、絵刷の調査手法や学術利用に向けての貴重な意見を収集することができました。

他方で、絵刷調査に関して多くの課題も明らかとなりました。皆様からいただいたご助言やご指導を踏まえて、今後も同様の調査を進めていく所存です。

本動画をご覧になって、お気づきの点がございましたら、担当者までご意見をお寄せいただけますと幸いです。

 

本事業を通して、現代まで伝承されてきた型友禅染の発展と後世への継承に、少しでも貢献できることを願っています。 

 

[動画タイムテーブル]

0:00:00~ 報告会の趣旨説明:小田桃子(千總文化研究所 研究員) 

00:07:27頃~ 基調講演「明治末期・大正期・昭和初期のキモノ‐百貨店による流行の創出に注目して‐」青木美保子氏 (京都女子大学 教授)

01:03:25頃~ 発表「産学連携授業の主旨と意義」増渕麻里耶(京都芸術大学 准教授)

01:17:38頃~ 報告「各資料の概要説明」京都芸術大学 歴史遺産学科学生代表 

01:43:25頃~ 発表「絵刷と千總コレクション」小田桃子 

01:57:14頃~ 質疑応答

 

[開催概要]

日時:2022年3月28日(月)14:00~16:30

開催形式:会場参加(株式会社千總本社5階ホール)・オンライン配信 (zoom ウェビナー)

主催:千總文化研究所

共催:京都芸術大学


[講師プロフィール] 

青木美保子(あおきみほこ) 

京都女子大学家政学部教授。博士(学術)(京都工芸繊維大学)。

京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科機能科学専攻博士後期修了。京都光華女子大学短期大学部、神戸ファッション造形大学などを経て、現職。

日本服飾史およびファッションデザインをご専門に、日本の近代ファッションおよび京都の染織技術に関する調査研究ならびに後進の育成に取り組む。

主な著書に『近代図案帖 寺田哲朗コレクションに見る、機械捺染の世界』(共著、青幻舎、2020年)、『近代京都の美術工芸‐制作・流通・鑑賞』(共著、思文閣出版、2019年)など。

 

(担当・文責 小田桃子)info@icac.or.jp