【オンライン記録動画】事業報告会「染織技術から学問とクリエイティビティを学ぶ教育プログラムの開発」

2022年3月25日に開催いたしました事業報告会「染織技術から学問とクリエイティビティを学ぶ教育プログラムの開発」のオンライン記録動画を、以下よりご視聴いただけます。

 

 千總文化研究所は、豊かな日本文化の未来のために、伝統技術の世界と子どもたちを繋ぐことが大切だと考えています。 人の手仕事による、着物を中心とした日本の伝統的な染織技術は、農学、化学、人文学、史学をはじめとする様々な分野の学問を内包するだけでなく、繊細で創造性に富んだものです。

 人の情報処理能力をはるかに上回る人工知能が急速に発達する昨今でも、未だ到達への道筋が見えていないのが創造性や感性が必要な分野だとされています。一方で、教育分野ではSTEAM教育をはじめ分野横断的な学習が、クリエイティブな人材育成の手法として注目されています。

 伝統的な染織文化がもつ豊かな感性と表現の力を基盤とした創造性育成の方法論を検討することは、次世代の人材育成に必要不可欠と言えるでしょう。 

 以上のような考えの元、感性や表現の内外にある人間の思想・英知を観察する力を醸成し、次世代の課題を解決する力を育む教育プログラムを、函館工業高等専門学校の下郡啓夫教授と共同で設計いたしました。本会では、函館工業高等専門学校「グローバル・ケーススタディ」における半年間のプログラム実践を報告いたします。

 皆様からご意見をいただきながら、今後さらにプログラムを充実させ、次世代の育成とともに伝統技術・伝統文化の振興に寄与していきたい考えです。ご関心をお寄せいただけましたら幸いです。

本事業は、令和3年度文化庁補助金「地域と共働した博物館創造活動支援事業」(主催:京都歴史文化施設クラスター実行委員会)、JSPS科研費20K02899の助成の元、実施されました。

 

【動画タイムテーブル】

00:03:00頃~本事業趣旨説明

00:09:00頃~本事業の背景にある日本の教育における課題とプログラム構成

00:37:18頃~プログラム実施内容

01:06:40頃~プログラムの成果と教育効果の分析

01:30:00頃~質疑応答

 

【共同開発者プロフィール】

下郡啓夫

函館工業高等専門学校教授。明治大学サービス創新研究所客員研究員。早稲田大学情報教育研究所招聘研究員。北海道大学数理・データサイエンス教育研究センター招聘教員。2019年より日本STEAM教育学会STEAM教育研究会SIG研究代表者、2020年より芸術思考学会会長などを務める。著書に『授業力アップ アクティブ・ラーニング グループ学習・ICT活用・PBL』(分担執筆、実教出版 2016年)、『教育のワールドクラス 21世紀の学校システムをつくる』(分担翻訳、明石書店、2019年)『実例で学ぶ創造技法』(分担執筆、日科技連出版社、2020年)など。